自律型AIエディタ「Google Antigravity」
「Google Antigravity」は、これまでのコード補完を中心としたAIツールとは一線を画す、AIが自律的に計画・実行・検証を行う「エージェントファースト」の統合開発環境(IDE)です。
本記事では、この次世代ツールに対して「開発現場としてどう対応・活用していくべきか」という運用面と、「現在どのような環境やシステムに対応しているか」という仕様面の両方から解説します。
1. 開発現場はどう「対応」していくべきか
今後の開発現場では、エンジニアが自らすべてのコードを記述するのではなく、複数人のAIエージェントを「監督・オーケストレーション」する役割へのシフトが求められます。
特に、Webシステム、アプリケーション、そしてゲーム開発といった、多岐にわたる技術要素を横断するプロジェクトにおいては、Antigravityの複数タスクを並行管理できる「マネージャービュー」が大きな威力を発揮します。
- Web・アプリ開発での活用: 複雑な機能要件であっても、まずはAIに「実装計画書」を作成させ、人間がそれを承認(Request Reviewモード)してから実際の実装に入らせるという、安全で効率的なフローが構築できます。
- ゲーム開発での活用: 既存のプロジェクト環境(例えばUnityなどのゲームエンジン)においても、C#スクリプトの生成やリファクタリング、バグ修正の検証などにAIエージェントを自律稼働させることで、開発速度を劇的に引き上げることが可能です。
2. Antigravityの「対応状況」と要件(2026年2月現在)
導入にあたり、現在Antigravityがシステム的に「何に対応しているか」を整理します。
- 対応AIモデル: Googleの最新モデル「Gemini 3 Pro」を標準搭載。さらに、Anthropicの「Claude Sonnet 4.5」や「GPT-OSS」などの外部モデルにも対応しており、タスクの性質に応じて最適なモデルを切り替えることができます。
- 対応OS: macOS(Apple Silicon搭載機必須。Intel Macは非対応)、Windows、Linuxに対応しています。
- アカウント対応: 現在はパブリックプレビュー期間中のため、個人のGoogleアカウント(@gmail.com)のみの対応です。企業用のWorkspaceアカウントではログインできないため注意が必要です。
- 拡張機能への対応: ベースシステムにVisual Studio Code(VS Code)が採用されているため、Open VSXのマーケットプレイス経由で、既存のVS Code互換の拡張機能の多くにそのまま対応しています。
- 独自スキルへの対応(新機能): 2026年1月のアップデートで新機能「Skills」が追加されました。再利用可能な手順書(SKILL.md)を読み込ませることで、独自の社内ルールや開発要件にAIを自動で対応させることが可能になっています。
まとめ:今すぐテスト導入し、AIとの協業フローを構築する
Antigravityはプレビュー版でありながら、すでに実務レベルの強力な自律開発能力を備えています。「AIに任せるのはまだ不安」と様子を見るのではなく、まずは小規模な社内ツール開発やテスト環境などに導入してみることをお勧めします。
「AIエージェントに的確な指示を出し、上がってきた成果物(Artifacts)をレビューする」という新しい開発フローへいち早く対応していくことが、これからの開発競争力を左右する鍵となるでしょう。